新しいカメラ(α7)を買ったので、SDカードも追加することに。Amazonを見てみると、かつては高嶺の花だったSanDisk Extreme Pro(エキプロ)が3,500円弱。思わずブランド感に惹かれて、買ってみました。

しかし実際のところ、高級なSDカードって意味あるんでしょうか?
カメラ用途メインで、いろいろ検証してみましょう。

今回検証するのは、以下の4枚。

・SanDisk Extreme Pro 16GB

最強SDカードの名をほしいままに……していた一品。「していた」というのは、新規格UHS-II仕様の新製品「東芝 EXCERIA PRO」シリーズが発売されたから。とはいえ、いまのところUHS-II対応製品って見たことないので、まだまだ実質はエキプロが最強だと言い張りたい。

・SanDisk Extreme 8GB

エキプロの1ランク下のモデルで、これまでメインにしていたカード。使い古しなので、性能が低下しているかもしれません。

・パナソニック 2GB

かなり前、主流がSDHCに切り替わる前に人気があったモデル。当然使い古しです。

・東芝 2GB

3DSの付属品です。やはり使い古し。
今回購入したエキプロ以外は中古なので、製品比較としては参考程度でお願いします。あくまで、「速いSDカード、高いSDカードは実用上意味があるのか?」というのが主眼。
■ベンチ編

まずそれぞれ、PC上でベンチマークを取っておきましょう。環境は以下の通り。

・バッファロー BSCR15TU3

USB3.0接続、UHS-I対応のカードリーダー。

・CrystalDiskMark 3.03

定番の転送速度測定ソフト。
●SanDisk Extreme Pro 16GB(公称:リード95MB/s、ライト90MB/s)

公称値には達しなかったものの、さすがに速い。とりあえずPCとカードリーダーで使う場合は、安いSDカードとかなりの差があると言えそう。
●SanDisk Extreme 8GB(公称値:リード30MB/s、ライト30MB/s)

公称30MB/sなので、そこそこいい数字が出てると思います。ベンチで見る限り、そこまでの経年劣化はなさそう。しいて言えば、ランダムライトの遅さが気になる。
●パナソニック 2GB

困ったことに、上のエキストリームとほとんど差がない。ランダムリードライトでは勝ってる。
●東芝 2GB

これもそう悪くないですね。3DS付属品、そんなに安物ではない模様。
■連射枚数編

カメラ(α7)を「速度優先連続撮影」モード&画質「RAW」にして、連射できる枚数を測定(正確には、連射速度が落ちるまでに撮れる枚数)。

●SanDisk Extreme Pro 16GB  28枚

●SanDisk Extreme 8GB      23枚

●パナソニック 2GB           24枚

●東芝 2GB                22枚

一応は差がついたものの、僅差ですね。SDカードよりも本体メモリのほうがずっと速いため、多少の品質差では劇的な変化は望めないというところでしょう。
■撮影間隔編

カメラ(α7)を「1枚撮影」モード&画質「RAW」にして、1枚撮って次に撮影できる状態になるまでの時間(本体の赤ランプ点灯時間をストップウォッチで測定)。

撮影後、書き込みにかかる時間ということですね。

●SanDisk Extreme Pro 16GB  1.90秒

●SanDisk Extreme 8GB      2.62秒

●パナソニック 2GB           3.01秒

●東芝 2GB                5.46秒

これは露骨に差が付きました。さすがに、5.46秒に1枚しか撮れないのではストレスが溜まってしかたないでしょう。エキプロの1.90秒でもちょっと不満だけど……RAWなら仕方がないか。
■結論

最後の撮影間隔だけでも、高速SDカードを選ぶ理由としては十分でしょう。特にRAWで撮る場合、1枚ごとに5秒待ちとかキツ過ぎです。
また当然ながら、連続撮影後の描き込み時間も、SDカードによって大きな差が付いていました。
意外だったのは、ベンチではそれほど差が無かった「東芝 2GB」が、書き込み時間では有意に遅かったこと。カメラで使う場合、ベンチはそんなに信頼できないようですね。